世界最高のマンゴー“ケンジントンプライド種”

オーストラリアのケンジントン・マンゴーはその質において右にでるものはありません。マンゴーの最大の産地は4000年以上前から栽培されていたインドですが、19世紀に当時盛んだった馬の交易の際に持ち込まれたのが定説です。ごく最近、インドのマンゴー商人がオーストラリアのこのマンゴーを見て食べて、これはインドで一番おいしいバンガワンパリ種に違いないと証言しています。  19世紀にはオーストラリア東海岸一帯のいくつかの場所でマンゴー栽培が行われ、世紀末にはケアンズに近い政府の研究機関も最良品種の割り出しに乗り出しました。1939年に最も好ましい品種とされたのが、現在のケンジントンプライド種であり、名前の由来は1887年に育種に積極的に取り組んだボウエンのグロワーHarry Lottの所有地ケンジントンに因みます。一時期はボウエン・マンゴーとも呼ばれていました。

ケアンズ高原地帯の太陽で赤く頬を染める

 この品種がオーストラリア全土で栽培されるようになったのは1980年の初頭であり、当社も一時期、工場をおいたタウンズビル南西、ギル地方のバートレット大農園開発が契機となっています。そのうち特にめざましい成功を収めたのが、ケアンズの西60キロにある高原地帯で、当社もこの地に本拠地を移しました。品質の良さに加えて、この地域で育つケンジントンンプライド種の多くが、独特なケアンズ高原地帯の気候と太陽により、ほのぼのとした見事な緋色に色づくからです。  最高位に君臨するこのケンジントンプライド種は反面、栽培や取り扱いが非常に難しく当社でも手を焼いたものですが、10年でほぼノウハウを確立し、日本での圧倒的シェアを保っています。

フロリダ生まれのケイト種も高原地帯で変身

 フロリダを故郷とするケイトマンゴーがケアンズ高原地帯で育てられると赤い魅力的なマンゴーに一変します。ケンジントンプライド種のシーズンが終わった後の2月から3月にかけて日本へ輸出しています。

日本の冬に旬を迎えます

 オーストラリアマンゴーの収穫は11月~2月にピークを迎えます。南半球の溢れんばかりの太陽の恵みを受けたマンゴーは甘くとてもジューシー。味はケンジントンプライド種が甘くこってり、キート種がさっぱりジューシーな感じです。12月~1月はケンジントンプライド種。2月はケイト種を日本へ航空便で送ります。
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ケンジントンプライド種

【重さ】300〜600g
【平均長さ】106mm
【平均巾】79mm
【平均厚さ】83mm
【型】卵型

ケイト種

【重さ】400〜1000g
【平均長さ】130mm
【平均巾】90mm
【平均厚さ】85mm
【型】卵型

オーストラリアマンゴー

栄養成分100gにつき
【エネルギー KJ】230
【たんぱく質 g】0.9
【脂質 g】0.2
【繊維 g】11.6
【Fibre g】1.5
【ビタミンC ug】26
【ビタミンE ug】1.3
【ベータカロチン ug】1433
【ベータカロチン eq ug】2195
【カリウム mg】197
【カルシウム mg】7
【レチノール ug】0
【レチノール eq ug】366
【アルファーカロチン ug】9
【クリプトキサンチン ug】1516
【水】84.1

化学薬品を使わず蒸熱処理VHTで
病虫害をコントロール 

 ミバエはコレラ扱いの害虫 世界中殆どのトロピカル・フルーツはミバエ(フルーツ・フライ)寄生します。ミバエが果実と共に輸入国に持ち込まれ繁殖したら、その国の農作物に被害をもたらすとの認識から、日本を含むミバエ被害が想定される国ではコレラ並みの厳しい防疫体制を敷き、完全な殺虫方法が確立されない限り一切輸入を認めません。  1986年までは、世界各国のあらゆるミバエに対して、EDBという特攻薬が使われていましたが、同薬には発ガン性や遺伝子障害があるとして世界的に禁止されました。その代替方法として脚光を浴びたのが、蒸気熱による殺虫方法、Vapour Heat Treatment(頭文字を取りVHT)なのです。EDBの使用が近い将来禁止されることが明らかになった時点で、当社に2つの代替方法が提示されました。1つは温湯浸漬(ホット・ウォーター・ディップ)で、もう1つが蒸熱処理(VHT)でした。前者は設備のコストは安いが殺虫の確実性と果実の障害に不安がある。一方、蒸熱処理は高額な設備投資が必要なことが難点でしたが当社は、迷うことなく後者を選びました。

フルーツフライ(ミバエ)

オーストラリアの北クィーンズランド州に生息フルーツフライは学名:Bactrocera tryoni で農業に甚大な被害をもたらす害虫です。日本・韓国・中国はこの害虫が駆除されていないマンゴーの輸入を禁止しています。こちらに旅行に来た際に、スーパーなので買ったマンゴーを日本に持ち込まないようにしてください。

管理された農場

 オーストラリアでのマンゴー栽培は、先進国の農業らしく、整然と区画され、灌漑や剪定などの管理が非常に良く行き届いた農場で栽培されています。残留農薬についても細かいチェックが行われ、それにクリアーした農園のみが出荷されます。

人の手による収穫

 日本向けマンゴーの収穫は人の手によって行われます。 収穫に適した時期のマンゴーを目で見分け、樹液が果実に付着しないよう切り取られ、茎で表皮が傷つかないよう、丁重に専用クレートに並べられます。

専任パッカーによる選別

 輸出用に処理されたマンゴーは、専任パッカーにより選別され箱に詰められます。選別は日本向け基準に合わせ、色、大きさ、皮のしみなどをチェックします。箱詰めは日本の検疫基準にあった方法で行われます。

オーストラリアマンゴー生産量

【2008〜2009】38,500t
このうち3,264t輸出。

木の高さ

【ケンジントンプライド種】
約8m
【ケイト種】約2〜5m

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